百日せきの流行が拡大しています。特に乳児(2ヶ月から)の定期接種(5混ワクチン)を早めに開始しましょう!!

・乳幼児は感染すると重症化しやすいので、生後2ヶ月を過ぎれば出来るだけ早めに接種を開始することが大事です
・(他の年代に接種可能な)任意接種用のワクチンは供給不足で予約がほぼ困難となっています。

激しいせきが続く百日せきの流行が拡大しています。予防にはワクチン接種が必要です

① 乳児(2ヶ月から)の定期接種 (出来るだけ早く)
(( 5種混合ワクチン ))

② 小学校入学前&高学年時に任意接種
(( 3種混合ワクチン))

③ 青年・成人における任意接種
(( 3種混合ワクチン))

④ 妊婦さんへの任意接種
(( 3種混合ワクチン))

◉ 乳幼児の定期接種は、生後2ヶ月から開始し1歳半頃までに接種を終了する4回接種になっています。しかし、5歳頃になると百日咳の発症予防に必要な抗体の保有率は20%台まで下がると言われています。
 
◉ 抗体が低下した学童期やそれ以降の成人などが百日咳にかかると、周囲の乳幼児への感染源となります。そのためこれらの年齢層へのワクチン接種の必要性があります
 
◉ 妊娠中に百日咳ワクチンを接種することで、生まれてくる子どもが百日咳になることを予防できることもわかっています。(妊娠中の百日咳ワクチン接種は、新生児の百日咳と入院を90%減らし、死亡を95%減らすという報告もあります)

三種混合ワクチン(DPT)予防接種予診表

12歳頃の2種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風)の代わりに3種混合ワクチンを接種することも可能です。(任意接種ですので有料になります)

(3種) : 百日咳・ジフテリア・破傷風
(4種) : 百日咳・ジフテリア・破傷風 +ポリオ
(5種) : 百日咳・ジフテリア・破傷風 +ポリオ+ヒブ

※百日咳のみのワクチンはありませんので、任意接種の際には3種混合ワクチンで接種することになります。

(興味ある方は以下も参考にして下さい)
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百日咳感染症とは

①百日咳菌による特有のけいれん性の激しい咳発作(痙咳発作 けいがいほっさ)を特徴とする呼吸器感染症です。咳やくしゃみによる飛沫感染や、菌が付着した物に触れる接触感染で広がります。

② 小児が中心となって流行します。乳児期早期からかかる可能性があり、乳児(特に新生児や乳児期早期)では重症になり、肺炎、脳症を合併し、まれに死に至ることもあります。

百日咳の主な症状と典型的な経過

経過は3期に分けられ、全経過で約2~3カ月で回復するとされています。

1. カタル期(約2週間持続):かぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。

2. 痙咳期 (けいがいき,カタル期の後に約2~3週間持続):次第に特徴ある発作性けいれん性の咳(痙咳)となります。夜間の発作が多いですが、年齢が小さいほど症状は多様で、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ(顔色や唇の色や爪の色が紫色に見えること)、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。合併症としては肺炎や脳症などもあり特に乳児では注意が必要です。

3. 回復期:激しい発作は次第に軽減し、2~3週間で認められなくなります。
全経過で約2~3カ月で回復します

◉ 4,5歳以降の小児や成人の百日咳では、軽く済む場合や、咳が長引いても典型的な発作性の咳を示さない場合もあり、知らずに乳幼児に感染させることがあります。

登校や登園

特有の咳が消失するまで、または5日間の適性な抗菌剤治療が終了するまでは出席停止となります

家族と子どものためのワクチン接種

百日咳から家族と子どもたちを守るために最も大切なことは、ワクチン接種です。
 
① 乳幼児への確実なワクチン接種
 
生後2ヶ月から始まる、百日咳を含む定期接種を予定通りに完了し、追加接種も忘れずに行うことが、赤ちゃんを重い百日咳から守る最も効果的な方法です
 
② 青年・成人における追加接種
 
ワクチンによる免疫は時間とともに弱くなるため、特に妊娠を希望する女性や、小さな赤ちゃんと接する機会のある家族、医療従事者、保育士などは、ワクチンの追加接種を考えることが大切です。
 
③ 妊婦さんへのワクチン接種
 
妊娠中にワクチンを接種することで、お母さんの体内で作られた抗体が胎盤を通じて赤ちゃんに移り、生後数ヶ月間の赤ちゃんを百日咳から守ることができます。多くの国で推奨されていますが、日本では定期接種になっていません。
 
= 日頃の感染予防策 =
 
手洗いや咳エチケットといった一般的な感染症対策も、百日咳の感染拡大を防ぐ上で重要です。

■ 休診のご案内

  • *土曜日は午前中のみ診察です

■ 当 院 に つ い て ■

院長柴崎浩一
診療科目小児科、アレルギー科
診療時間【月〜水、金曜日】
*午前 : 9時00分~12時00分
*午後 : 16時30分~18時00分
【土曜日】
*午前 : 9時00分~12時00分

★ 診療の終了時間は、予約状況や
 混雑具合などで変わります。
休診日曜日・祝日・木曜日・土曜午後
ホームページhttps://oyako.crayonsite.net
略歴・京都大学医学部卒業
・大和高田市立病院勤務
・京都大学医学部附属病院勤務
・舞鶴市民病院勤務
・住友病院勤務
駐車場なし

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● 午前 : 08時30分〜11時30分
● 午後 : 16時00分〜17時45分
( 日・祝・木・土曜午後は休診です。)

■ ア ク セ ス ■

大阪府茨木市下穂積1-3-101 ホワイトハウス穂積1F

*当院には駐車場はありません。